風光明媚
□拉致
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「…っはぁ…はぁ…。」
息が上がり、呼吸するのも必死だ。
でも、目の前には並盛中学校と書かれた門があった。
必死に走ってきた甲斐あってかちょうど生徒たちの下校時刻にたどり着いたみたいだ。
そこで、あたしは探し求めていた影を見つけた。
「獄寺!綱吉君!武君!」
あたしは叫んだ。
綱吉君達はあたしの方を見て、異変を察知してくれたのか走ってきてくれた。
「ユズキちゃん!」
「ユズキ!なんかあったのか?」
安心したことで涙腺が緩んだのか、涙が出てくる。
「うぇ…ごめ…ランボくん…」
「アホ牛がどうかしたのか?っつーか泣くな!!」
獄寺が慌て始める。それを見た武君があたしの頭に手を置き、くしゃっと撫でた。
「落ち着いて深呼吸…な。」
武君の言葉通りにあたしは深呼吸して息を落ちつけた。
「ランボ君が…あたしのせいで誘拐された…。」
てっきりランボがユズキに何かしたのだと思っていた男3人は叫んだ。
「「「何だって―!?」」」