風光明媚

□お弁当を運んで
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あたしは今、鼻歌を歌いながら午前11時というこの時間帯を歩いている。


きっかけはバイト先の親父さんの息子、爽やかボーイ武君が忘れて行ったおべんとうを届けるのを頼まれたから。
あたしは親父さんの頼みを軽く引き受け、並盛中学校へ向かっていた、というわけだ。

…が。

「あ…あの…。」
「……。」
「も、もしもーし…?」
「……。」
「目を開けたまま寝てらっしゃるんですか?」
「……。」

現在の状況…校門の前に立っているリーゼント&学ランの超無言お兄さん(?)とにらみ合い中。

「お弁当を届けに…きたん…です…け…ど………。」

「…。入れ。1時間以内に出てこい。」

背中にすごい視線を感じながらあたしは校内に入った。何あのお兄さん怖っ!!
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