風光明媚

□最初の嵐
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「ちょっ!け、決して怪しい者では!!ふつうに同い年の女!!」


「はぁ!?誰も年齢なんざ聞いちゃいねーよ!!
っつか同い年かよ!!」


「軽くあたしの年齢気にしてんじゃねーか。」
思わずツッコミを入れてしまった。


「うるせーな!!とりあえず身分を証明しろ!!」

…話急に戻した。

「ボンゴレX世ファミリーの風の導き手です。」


「…!…なんだよ…テメェかよ、風ってのは。」


騒いで損した…みたいな顔をしてその不良少年は溜息をついた。
あなた大騒ぎしてギャーギャー騒いだ割には知ってたんですか?

「あなたこそボンゴレの何なんですか?」

先ほどビビらされたことが残っていて、言葉がややとげとげしくなった。

「…獄寺隼人だ。ボンゴレ嵐の守護者。」

まともに答えてくれた。なんか悪いことした気分…。

「お前が来るって聞いて顔を見ておこうと思ったんだが…。





少なくとも襲われる心配はないな、お前。不審者でもお前を相手にゃしねぇ。」


ドォーーいう意味だーーーぁぁぁーーー!!?



「ちょっ!?それどういう意味!?」
「そのまんまだろ。」
「仮にも女なんですけど!?」
「仮にも・・・だろ?」

彼…獄寺隼人は意地悪そうな笑みを浮かべて失礼なことを言ってくる。
思わず口調が荒くなってしまった。



「もう、信じらんない!!おやすみなさい、口から嫌味と脅ししか出ない獄寺隼人君!」
「んだと、てめぇ!!」


あれだけ言われればこっちだって何か言いたくなる。だから、めいっぱい悪口を言ってエレベーターに乗った。



…ホントは、心の中は腹が立ったのは確かだけどちょっと嬉しかった。



だって、この世界に来たばっかりでみんな腫れものを触るみたいにあたしとしゃべるのに、1人だけこんなにわめいて、心の底からの言葉(悪口だけどね!)を言ってくれたから。
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