風光明媚
□再びあいつの恐怖
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「そういえばなんで働いてなさそうなあんたが家賃はらえてんの?」
朝、ゴミ捨てに行こうとしてばったり会った獄寺にそう聞いてみた。
「別にんなこと聞いてどうすんだよ。」
「気になるから聞いてんの。ねぇ、どうなの?」
「・・・ボンゴレから生活費は支払われてるんだよ。多分九代目はお前のことは知ってると思うし、お前にも支払われてんじゃねぇか?」
「うっそぉ。あたし先月の終盤1袋10円のもやし3食で乗り切ったのに・・・。」
意外な事実に、あたしは愕然とする。
しかも、今月も同様にもやし生活を送ろうとしていたため、昨日の夜にすでに大量のもやしを買い込んでしまっていた。
「あんなしゃきしゃき感だけが売りの野菜を10日間食べ続けたあたしの努力は何なの?まぁそのおかげで2キロ減ったけど!」
「知るか。実際どうかわからねぇならリボーンさんに聞いてみりゃいいじゃねーか。」
なるほど。
あたしは珍しくいい意見をくれた獄寺にお礼を言って、ゴミ捨てに行ってから早速リボーン君に電話した。
結果。
家賃は払われていた。
先月払った分はリボーン君が保管しているらしい。
「何で言ってくれなかったの?」
「ユズキが聞かなかったからだ。」
・・・確かに。
「でも教えてくれてたらバイトしてもやし生活送ることもなかったし・・・。」
「おかげで痩せただろ。」
・・・否定できません。
「まぁいいじゃねぇか。先月払った分は後で取りに来い。その分は好きなことに使えるぞ。」
そのあと、お金を取りにいったあたしは帰りにカレーの材料を買った。
続く