風光明媚
□作戦
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「はじめまして、守護者のみなさん。」
この時、あたしは初めて守護者全員の顔を見た。
すっごく熱い、燃える極限お兄さんの笹川了平さん。この人は晴の守護者。
おとなしくってどことなくふわふわした印象のかわいい女の子、クローム髑髏ちゃん。この子は霧の守護者の代わり…らしい。
…それからつい数時間前にあたしに学校に不法侵入したとか何とかで襲いかかってきた雲雀恭弥さん。雲の守護者…だそうだ。
「極限に宜しく頼むぞ!!」
了平さんは初対面のあたしに暑苦しい挨拶をしてくれた。
「はじめまして…。宜しく…。」
クロームちゃんは控えめな挨拶。
そして…
「やぁ、不法侵入者。」
「どーも、理不尽男の風紀委員長様。」
…この人の挨拶だけは感じ悪い。っていうかこの人が雲の守護者だって信じたくない。
「あたし、不法侵入なんてしてないんですけど?」
「さっき風紀委員の一人から聞いたよ。…赤ん坊、用事ってなんだい?」
そっか、守護者全員(ランボ君除く)を集めてくれたのはリボーン君だった。
「ユズキに聞け。」
「?」
了平さんもクロームちゃんも雲雀さん同様に用事があることだけ伝えられていたらしく、同じように首をかしげた。
「…今から、ランボ君を取り返しに行きます。」
「ランボ…誘拐されたの…?」
「はい、これに関してはあたしの注意が足りませんでした。…すみません。」
「極限にお前のせいではない!誘拐した方が悪いのだ!!」
了平さんがあたしの肩を思いっきり揺さぶりながら大声で叫んでくれた。
「了平さん、肩砕けます!!」
揺さぶりから解放されたあたしは続きの説明を始めた。
「えっと…犯人は車のナンバーで割れました。で、そいつの潜伏先がここからそう遠くないところにあったんです。」
「…だから、ランボを取り返しに?」
クロームちゃんがあたしに言った。
「はい。作戦はあたしが考えました。みなさんの力…あたしに貸してください!!」
あたしはこの場にいるみんなに頭を下げた。
「も、もちろんだよユズキちゃん!それにさ、そんなに他人行儀にしなくってもユズキちゃんは俺たちの仲間なんだ!!だから頼ってよ!!」
綱吉君があたしの手を握ってくれる。
「…だな。」
獄寺があたしの頭に手をのせてくれる。
他のみんなも頷いてくれた。
「よし!いくぞ!!!」