□神とやらは随分と悪趣味らしい
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「でさー、こっちはまだ大して濡れてないってのに無理矢理つっこんでさー、さっさと一人でイっちゃって、んで、疲れたとか言って寝ちゃうんだよ!」
「…ありえねぇ…」
「だよね!ありえないよね!」
「ちげーよ、お前がありえない」
「えーっ?!」
「なんでオレにそんな話すんだよ」
「だって、どーせエッチするならあたしもキモチくなりたいもん」
「だから、オレに、じゃなくて、彼氏にしろよ」
「清志だから言えるんだよー、彼氏になんて言えないよー」


まだ未練のある元カノに呼び出されて、期待して待ち合わせた放課後の教室に行ってみれば、ただの恋愛相談で。しかもエッチがどーだこーだって…。

心を開いてくれてるのは嬉しいが、他のやつとお前の話なんて聞きたくねーよ、


「"清志との方がキモチよかった"なんてさ、言えなくない?」


お前、なんで今そんな話すんだよ。


「なにが言いてーの?」
「わかんないの?」


期待はしたくない。でも。


オレの反応で、伝わったとわかったのか、名前は笑った。それは、浅はかなオレの心を見下してるようにも見えた。


神とやらは随分と悪趣味らしい

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