檸檬空

□07
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そんなとき、みょうじに会った。最初はしつこいファンかと思って牽制したが、オレの勘違いでキレられた。その反応が面白くて、みょうじには"絶対落として見せる"なんて、ゲームみたいなことを言った。

でも、本当のことを言うと、なんとなくみょうじにオレのこと好きになって欲しくなったからだ。
今まではどんな女の子でも、オレが好意を示せばそれなりにいい反応をくれたが、みょうじは違った。

別に普通の女の子なのに。それなのに、思い通りにならない。だから自棄になってたのかと思った。

バスケみたいに、難攻不落なゲームを楽しみたいだけだと思ってた。

だから、好意を示されたら飽きると思った。

でも、オレはみょうじに「黄瀬のこと知りたい」と言われたとき、無性に嬉しくなった。なんで嬉しかったのかは、まだわからない。

その答えが、オレが求めているものかも知れない。

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