鬼徹

□第六話
1ページ/1ページ



鬼灯様の下で働くようになってからしばらく経った。仕事については厳しいが信頼の出来る上司なので、安心して働ける。部屋が一緒なのも、当初はすごく心配していたが、忙しくて休める時間が重なることが少ないので部屋で一緒に時間を過ごすこと自体、ほとんど無かった。朝も鬼灯様の方が先に起きてる事が多かったし。

だから、知らなかった。



「蕃茄ちゃん、」
「あ、閻魔様。どうかしましたか?」
「鬼灯くん知らない?」
「鬼灯様はまだお休みだったと思いますけど…」
「え、あ、そっかー…。どうしようかな…」

そういいながら紙を眺める閻魔様。

「鬼灯様のサインが必要なんですか?」
「うん…」
「呼んできた方がよろしいですか?」
「…そうしてもらえるとありがたいんだけど」
「なんか歯切れが悪いですねー。何か問題でも?」
「鬼灯くんね、」
「はい」
「こんな風に徹夜続きの後の休みって爆睡してることが多くって、普段あまり起こされないから、無理矢理起こすとすっごく寝起きの機嫌が良くないんだ」
「……へ」
「こないだなんて、出張で同じ部屋だったんだけど、朝早くから騒いでたら、寝惚けてなのか強烈なキックをもらってね…」
「あの、やっぱり…、」
「でも、蕃茄ちゃんなら大丈夫かな。よろしくね」
「はい…」

閻魔様は何を根拠に大丈夫とかいうんだろう…。




上司の寝起き→遭遇したくない。




――――――
続く。
短くてすみません(´Д`)

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ