鬼徹

□第三話
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「君が鬼灯くんの補佐役になった子だね」
「はい。蕃茄と申します」

鬼灯様に連れられて閻魔大王様の元へ向かった。
いつも通り閻魔殿にいらっしゃった閻魔様に近づくと、向こうから話しかけてくださった。

「プレッシャーをかけるわけじゃないけど……頑張ってね」
「はい…」

閻魔様の表情は完全に同情だ。"頑張って"は、ほぼ間違いなく仕事じゃなくて鬼灯様の部下になったことにかかってる。
2人で鬼灯様をじっと見た。鬼灯様は手元の紙で何かを確認している。

「ところで大王、蕃茄さんの住居どうしましょうか」
「そっか、鬼灯くんの補佐だから出来るだけ近くがいいよね」

何かと思ったら自分のことでビックリした。てか…

「え、あたし既に社員用のアパート借りたんですけど…」
「でも、あそこ遠いからさー。閻魔殿の部屋に住みなよ」
「しかし、今のところ満室なんですよね」
「じゃあ、いっそ鬼灯くんの部屋は?…なーんて冗だ」
「いいですね、それ」
「え?!」「はい?!」
「閻魔大王もたまには良いこと言いますね」


上司の上司→トラブルメーカー
(ちょ、閻魔様!!変なこと言わないでください!)
(まさか本気にするとは…)


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