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□俺達の出会い
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俺を戦場から連れ帰った男は、小さな村で塾を開いているらしい。
男の姿を見て、村人達は笑顔を向けていた。
だが俺の姿を見た途端、みんな表情を凍らせた。


どうせ、俺の容姿だろ。
何をしたわけでもないが、髪の毛は銀色。目は真っ赤だった。
俺を見るやつは一様に『鬼の子』だと言う。
ましてや手には男からもらった刀を持っているんだ、当然だろう。


そんな視線に飽き飽きして俺が俯いていたら、男は俺の手を握ってきた。
思わず男を見上げたら、笑いかけてきた。
『変なヤツ』これが男への印象だった。


男の家に着くと、風呂に入れられ、ダボダボの着物を用意され、飯を食った。
そして温かい布団に寝た。
こんなの初めてだった。
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