黒灰異世界旅行
□第一章 始まり
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第一話<嘘つき少女>
私が設定を見れば、こう書いてあった。
「灰…学校の教師。
優秀で、そのせいで少しけむたがれた事あり。
主人公とは旧知の仲
ヒーローとは軽い知り合い程度」
「黒…サボりがちな主人公のクラスメイト。
ヒーローとは友達関係。
灰とはいとこ。」
主人公とヒーローは誰なのよ…。
私は頭にふれ、あーとか言いながら自分の髪を掻き毟った。
「サボりとか楽だな」
見ていれば、手が伸びてきて、ひょいと紙を取り上げられた。
「確かに。」
私はトワを見て頷いた。
うらやましいよ。
「ターゲット・修羅
嘘つき。」
「てかなんなのこのターゲット内容」
嘘つきとか沢山いるでしょ。と思い顔を歪める。
「まあ、なんとかなんだろ」
すると、トワがそう言ったのを聞けばため息をついた。
「とりあえずもう行こうぜ」
「は?」
そう言ったトワを見れば、勝手にドアノブに手をかけていた。
「ちょっ!流石に早…」
い、と言い掛けたのだが、もう開けられた。
私はまばゆい光に思わず目を閉じた。
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