主2。

□鳳凰院白の日常。
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鳳凰院白は、大日本帝国の第一皇女である。

鳳凰院家は、代々大日本帝国の金銭面において大きな影響を及ぼす、というか大日本帝国の金銭をすべて担っていた、というべき血筋である。
王家と並んで、国の象徴であるとともに均衡を保ってきた。


鳳凰院白は、その鳳凰院家の直系、第二子にして長女、つまり第一皇女なのである。



しかし父である鳳凰院皇道の方針により、鳳凰院家次期当主は彼女の兄である鳳凰院黒であり、彼女には雀の涙の手切れ金と猫の額の土地が与えられ、体の良い追放のような扱いを受けることがすでに決まっており、弱冠十三歳である現在においても、鳳凰院家とは思えないような不当ともいえる扱いを受けているのであった。

しかしそれでも、彼女には大切な使用人が十人ほどおり、一番小さいとはいえ公邸を一軒与えられていて、それで十分と思えるのだった。
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