NOVEL【サーフィンゲーム】

□第2章―謎の男と見知らぬ街@―
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 目を覚ますと、カーテンから差し込む光が目に入った。
頭が痛い。
まだ寝ぼけてる頭を掻きながら、昨日のことを思い出そうとする。

「夢……?」

 風音は重い体を起こし、辺りを見回す。
隣で茜と律子が気持ち良さそうに寝ていた。

「……じゃないか」

 悪夢でいいから、夢であってほしかった。
そう願うも律子が隣に寝ていることは、現実を物語っていた。

 枕元にある目覚まし時計に目を向ける。
まだ8時を過ぎたところだった。
“ゲーム”が始まる10時までまだ時間がある。
とりあえず、ぐぅの音をあげるお腹を満たす為、台所に足を運んだ。

 カウンターの上に食パンが一斤置かれていた。
冷蔵庫からマヨネーズとハムとチーズを取り出す。
皿に乗せられたパンに、たっぷりとマヨネーズをかけ、スプーンで隅々まで伸ばしていく。
その上にハムを乗せ、さらにハムにもマヨネーズをかける。
最後に伸びるチーズをたっぷりとのせて、トースターに入れる。
パンにきつね色がつくまで焼けば完成だ。


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