NOVEL【サーフィンゲーム】
□第1章―招待状A―
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「あー、つっかれた!」
半引きこもりの風音には、少しの外出もかなりの体力を消費する。
帰ったら寝ようと思っていたが、帰りの電車でも仮眠をとった為、もうほとんど眠くなかった。
台所に置いていたハムチーズパンを手に取り、パソコン前に座る。
基本的に調べたいものもあるわけではないので、手に持っていたものを見て、「ハムチーズパン」と打った。
「はー……うっまそ」
パンを豪快にかじりながら、一人呟く。
パンの作り方が事細かく書かれている。
とは言え、料理もしない風音には大して興味もないサイトであった。
風音が興味あるのは、デカデカとキャッチコピーが書かれているような、いかにも胡散臭いサイトだ。
買うつもりはさらさらないが、そのようなページを見るのが楽しい。
パンが沢山載っているサイトでも、沢山広告が載っている。
その広告をクリックし、別サイトに飛び、さらにそのサイトからまた胡散臭い広告をクリックし別のサイトに飛ぶ。
これを繰り返しているだけなのだが、意外とその胡散臭いサイトが多いので中々終われないのである。