Rank.D 異能を持つ学生達

□第二条 教諭の喋る時には私語厳禁。
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ここは、選抜メンバーの為に割り振られている特別教室。


そこに、輝は集められていた。


「よーし、みんな集まってるな。これから、特訓について説明するぞ。」


輝達の小さな担任、屑山 昴がニコッと笑いながら言う。


「センセー。特訓って具体的に何するんですか?」


心優しい不良、我妻 桔梗が質問した。


「だから今からそれを説明するんだ。」


「キキョーはホント頭良いのか悪いのか分からないよねー。」


ドジっ娘属性付きのハーフ美人、彩葉・イーフェンベルクがケタケタと笑いながら言う。


「ドジっ娘の彩葉が言うなよなー。」


この物語のフツメン代表、綴 輝が茶々をいれる。


「おい、テル。何でお前が口を挟む必要があるんだよ。」


輝の幼馴染で俺っ娘の、神楽 舞琴が輝の肩をガッと掴み怖いくらいの笑顔で言う。


「四人共、ケンカはダメです〜。みんな仲良くです〜。」


ふんわりおっとりお嬢様、瑠狼 姫華が仲裁しようとわたわたと、手を振りながら、口を挟む。


今回は彼女にスポットライトを当てるとしよう。


「何でテメェらは人様の話一つマトモに聞けんのじゃ!いてまうぞコラァ!!」


そして、昴の堪忍袋の尾が切れたのか、怒鳴りながら姫華以外の四人を一喝する。


その言葉にフリーズする一同。


「先生…性格が…。」


舞琴が引き攣った笑顔で指摘する。


「はっ…すっ…すまない。つい素が出てしまった。」


コホンと咳払いする昴だったが、一同は、
「普段ってキャラだったんだー。」
と声には決して出さずに思った。


「で、特訓の内容だがな。使えるのはこの教室のみだが、個別でやってもらう。メニューはアタシが考えたものだ。それぞれの長所を伸ばし、短所を補える内容になっている。全体の説明はこれだけだが、何か質問はあるか?」


「センセー。使えるのはって言いましたけど、体育館とか、グラウンドは使えないんすか?」


桔梗が質問する。


「すまないが、BクラスからDクラスは、こういった特別教室しか使えない。ちなみに、グラウンドは、外に見えてしまう可能性を考慮して使えないし、体育館はAクラス専用だ。」


「低クラスは不自由なんすね。」


輝が溜め息を吐きながら言う。


「まぁそう言うな、今回の入れ替え戦、アタシのメニューを完璧にこなせればアタシは君達に勝ちを約束する。」


そう言って昴は不敵に笑った。


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