Rank.D 異能を持つ学生達
□第二条 教諭の喋る時には私語厳禁。
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「はぁっ…中々の難易度です〜。」
既に始まって何時間経ったのだろうか。
姫華が目隠しを取ると教室には昴と彼女の二人だけで、外は真っ暗だった。
「あれれ?もうみんな帰っちゃったです〜?」
「みんなちょっと前に帰ってったよ。」
教室をキョロキョロと見渡す姫華に昴は言った。
「そうですか。じゃあ、ワタクシもそろそろ帰ります。」
バッグを肩に掛け、帰宅の準備を済ませる姫華。
そんな姫華に昴は、
「あー、時間も遅いし、最近は物騒だ。それに瑠狼のご令嬢の身に万が一のことがあったらアタシは斎雅先生に顔向けできないしな。送ってくよ。」
ニコッと笑い、ポケットから車のキーを取り出す。
「じゃあ、お言葉に甘えさせていただきますわ先生。」
微笑み返しながら姫華は答えた。
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