極短編
□銀時君と愉快な仲間達3
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「あ!いま、ながれたよ!」
「おや、もう始まりましたか?」
銀時が縁側で叫んだ。
それを聞いて高杉と桂と坂本が縁側に出る。
松陽も読んでいた本を棚に戻し、半纏を持って縁側に出た。
「これを着ていなさい。風邪をひきますよ」
「「「「はい!」」」」
四人は元気よく返事を返し、半纏を着た。
松陽は穏やかに笑い、縁側に座る銀時の横に腰を下ろした。
それに続いて三人も座り空を見上げる。
「見事じゃのォ〜」
「ああ」
「すげぇな…」
「綺麗ですね、本当に」
沢山の光が流れる空を四人は見上げた。
不意に銀時が草履を履き庭に飛び出した。
そして両手を広げる。
「銀時…?」
「だれかもみてるよね?」
微妙に日本語になっていない銀時の言葉。
だが言いたいことは分かる。
松陽はゆっくりと頷いた。
それにつられて三人も微笑む。
銀時は空に向かって白い両手を伸ばした。
『みんながこのほしぞらをみてますように!』
―END―