パラレル

□一番欲しいもの
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「みかちゃ〜ん!今日も来てくれたんだ?ありがとう」

ホストの仕事なんてものをしていると、人の気持ちが手にとるようにわかる。
今こうして欲しいんだなあとか、こう言われると嬉しいのかとか…。
でも愛を囁くことに慣れすぎていて一番大切な人には何一つ伝えられてない。
ナンバーワンホストが聞いて呆れる…。

「ありがとうね、さゆりさん。また来てね〜」

最後の客を見送り、店に戻る。もう3時半すぎ…。
ああ、今日も会えなさそうだと苦笑する。

「あ、金さんお疲れさまです。」
「おぉ。なぁ、新ちゃーん」
「何ですか?また土方さんですか?」

はぁ、とため息をつく新八。俺が土方、土方とうるさいからだろう。土方とは隣のバーのバーテンだ。名前は十四郎…俺の想い人だ。

「だってよ〜、中々会えないんだもん」
「もんとか言っても可愛くないですよ」
「あぁ、休み欲しいよぉ」
「無視かよ!」

休み、休み〜と駄々をこねる俺に新八から明日は休みですよと声がかかった。

「まじでか!?」
「最近頑張ってくれてましたから…っていない!?」
「おつかれっした〜」

新八の話なんてもう聞こえていなかった。携帯を取りだし電話をかける。相手はもちろん愛しあの子。





……………………………
やばい、長くなりそうだ!

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