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□バルハン
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舞う硝煙、噎せ返るような血の匂い、響き渡る悲鳴、怒声、氷、マグマ。……そう。
ここは、戦場だ。

そして今、“私の身体”が対峙する巨体は、ただでさえデカイ癖に更にデカイ物(人)に乗っかり“私の身体の本来の持ち主”を口説いていた。


「おれと組まねぇか鰐野郎」


いやぁしかし、“私の身体”も大きい方だと思ってたけど、海は広いね。現実逃避。
とか考えている間に、オーナーがブチ切れて目に痛いピンクは空の彼方に飛んでいっていた。流石オーナー。ツンデレならぬツンギレ。


“いやぁしかし、プロポーズされましたねオーナー”

「あ゙ァ゙?!!」

“だってほら、ダイヤモンド(ジョズ)を片手に(操って)おれと来てくれ、って”

「………………」

“お?嬉しそうですね〜!ひゅーひゅー”


黙り込むも少し弾むオーナーの心の機敏を感じて思わずからかう。素直じゃない上にプライドがレッドラインよりも空島よりも魚人島よりも高く深い我がオーナーと、彼の恋路はなかなか上手くいかない。私が居るということも要因だと知っているが、そこは敢えて言及しない。したってどうしようもないし。
更に黙り込むオーナーに“素直じゃないなぁー”なんて追い討ちをかけて遊ぶ。と。


「さっきからごちゃごちゃうるせぇなァ……!!!」


なんてお怒り(照れ隠し)の言葉と共に、体の主導権を入れ替えられた。視界が私のものだ。つまり私びゅー。久し振りの体を動かす感覚。直接感じる風、受ける光、匂う血の香り、硝煙、怒声、悲鳴、「うわぁああああ」私の叫び、以下略。


「オーナー!いきなり入れ替わるとか酷い!!しかもこんな戦場で!!!」

“クハハ、えらくご機嫌だったから、てっきり参加したかったのかと思ったぜ”

「ちっがーう」

“今はてめェが“クロコダイル”だ。お得意の物真似はどうした?”

「チッ…………てめェら雑魚が、わらわらうぜェんだよ!砂嵐!!!!!」


くっそー!オーナー、私の事殺す気ですか!!あーあー、オヤジもうあんなに遠いですよ?私オヤジ殺そうなんて思ってないから普通にエース助けに行きますからね!


“………………”


殺気!私の考えなんてお見通しでそうですか。


「白ひげに近付きゃあ良いんだろ……!」

“上出来だ”


うわーん!不死鳥とか華剣とかなによりジンベエの視線が痛いよー!!けどいつになくご機嫌なオーナーに気が付いてしまえば、文句を言う気も失せる。


「1000人くれェ倒しゃあ戻んだろ……!!」
【訳:1000人倒したら替わって下さいね!!】

“馬鹿が。数えてられるか”


酷い!!!
しかし私も数えきれない自信があったので諦める。仕方がないのでまずは大体1000人突破を目標として、海軍、それに白ひげ傘下の海賊達をフルボッコだ!!!





それはがむしゃらの、


三日月形砂丘連発。

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