ポケモン非公式の小説
□第八章
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ユヤとミアは街を抜け、4番道路にあるポケモンセンターで休んでいた。ポケモンセンターのラッキーや獣医はそこにはおらず、代理のユキナという少女がポケモンセンターの留守を預かっていた。
ユキナの話しによると、獣医とラッキーは森で倒れていたポケモンの救護に向かい、しばらくそこから動けないらしい。獣医がいなくてはポケモンセンターは成り立たないが、ユキナはある程度なら介抱できるようだった。
ユヤの腕時計型通信機〔ポケギア〕に先ほどヤカタ博士からの連絡が入っていた。ユヤはヤカタ博士から来た通信を取る。
通信機の画面にはヤカタ博士の顔が映る。「ユヤ君、元気?」とヤカタ博士が画面越しに手を振る。
「まあ、ほどほど。そういえば、青空団と出くわしたよ」ユヤが言うと「テレビで見たわ。君が解決してくれたんでしょう?かっこいいじゃない、君」とヤカタ博士が言う。
その言葉に、ユキナがピクッと反応した。ミアは「ユキナさんて………で、……なの?私は…で、ポケモンが……で、…なんだ」といろいろと話をかけている。
「冗談じゃないよ。俺ってトラブルばっかだ」
「事件あるとこに探偵あり。君の場合はユヤいるとこに事件ありって感じね」とヤカタ博士は笑う。
「笑いごとじゃない」
「そうだったわね。それで、なんだけど。あなたの家を襲ったスピアーがいるじゃない?」
そんな話をヤカタ博士にもってこられ、ユヤはすでにそんなこともあったな、程度にしか思っていなかった。だが思い出すとやはり虫酸が走った。
「それが?」
「あのスピアー、野生じゃなかったの。離れた街のトレーナーのポケモンで、トレーナーは盗難届を出していた。そのポケモンがあなたの家を襲った。…そんな事件が、未だに何件も続いている。不自然だと思わない?」
「不自然すぎるね」