short story。

□好きでした、好きでした
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何気なく開いたアルバム。
一枚の写真に目を奪われた。

「全部捨てたハズなのに…」

ため息と共に出た言葉。
それとは裏腹に目から流れた涙。

悔しさと懐かしさとが入り混じったこの涙に
一瞬時が戻った気がした。

あの頃、確かに君はいた。
私の隣にいてくれたんだ。

『好きでした…』

君を振った後悔と共につぶやいた言葉は
届く事なく消えていった。写真だけを残して

好きでした、好きでした

2010.05.21


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