詩A
□あなたの手が懐かしい
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あなたの手が好きだった
私よりも大きな手
その手が私の頭を撫でるのが好きだった
私の髪を触るその手は誰よりも暖かくて
今でも時々
その温もりを思い出しては
失ってしまったことを
寂しく感じる私がいる
私の髪は今も長いまま
そうすれば
もしももう一度出会った時
あなたが似合うと言ってくれた姿を
見せることができるから
あなたの手が好きだったと言いながら
もしかしたら私は
あなた自身が好きだったのかもしれない
あるいは今でもまだ
好きなのかもしれない
END