小説

□それがハロウィンの醍醐味ですから
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それから少しして、騒ぎがやわらいだ頃だ


「何やってんだアイツら」

「あっ、不動!おはよ」


ようやく不動が部屋から出てきた
だが、騒いでいるチームメイトを引き気味の眼で眺めていた

たしかに、いきなりこんな光景が出てきたら引くだろう
そんな彼に風丸が一通り説明する
不動は聞いているのか聞いていないのかわからないくらいに返事をした

すると、どこからか箱が不動にめがけて飛んできた
それを不動が上手くキャッチする


「お前の分だ」


総投げてきたのは鬼道だった
しかし、その軽さにハズレだとすぐに理解した


「鬼道くんも結構、子供だね〜」

「もしかして、それハズレ?」


まあなと返せば隣で風丸がクスクスと笑っている


「遅れてきたのがいけないんだよ。これからは早く来ることだね」


残念だったねと笑っている風丸の隣で、不動が無いかを思いついたように口元を釣り上げた
そして、風丸の頬に手を添える


「Trick or Treat」

「えっ?」


突然の事に風丸は目を丸くする


「お菓子、ねえんだろ??」

「えっ、まあ、そりゃぁ・・・」


そう答えると


「じゃあ、悪戯だな」


すると、不動の顔が急激に近づく
後ろに引こうとしたが不動が腰に手を廻して逃げることができない

風丸が良く分からない中で何かいたずらされると言うことだけを理解して固く目をつぶった
そして、少ししてから

唇に何かやわらかいものが当たった
それが何かなんて考えなくてもわかる


「・・・っ〜〜///」

「ごっそさんVvなかなか甘かったぜ」


そう言って不動は唇を舐める
キスされたと改めて実感してしまい風丸は声にならない叫び声で顔を真っ赤にしながらその場にしゃがみこんだ

しかも、その場にはメンバー全員が居て

もちろん、その一部始終を全員が目撃している




「「「「「ふどぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」」」」」




宿舎にイナズマジャパンの雄叫びは響き渡ったのは言うまでもない









・・・不動、さっきの


あなたが知らなかったかもしれないけど



あれ・・・




私のファーストキスだったんだよ///









10月31日に

悪戯したら


ファーストキスを奪われてしまいました





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