小説

□不意打ちは専売特許
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朝っぱらから
俺等はイチャイチャしていた

悪く言えば俺に決定権が無い

まぁ、とにかく俺がヒロトの膝に座って
髪の毛で遊ばれてるってことだ


「なぁ、ヒロト」
「何?緑川」
「自主練しようぜー」
「もう、昨日結構やったよ?」


後ろからポニーテールにした髪を引っ張られておでこに数回キスされる
少しくすぐったいが、何かいつもされるからなれてしまう


「ね、今日は止めよ?」
「……うん」

そう承諾するとヒロトは嬉しそうに頭を撫でてくれた
確実に俺は調教と言うか、餌付けされてる気がする

……そうゆう事がヒロトにとって得意なのかも


はむっ


「はぅ」
「今、変なこと考えてた」

いきなり後ろから耳を甘噛みされて変な声を上げてしまった
しかもヒロトはそのまま俺の耳元で話す
耳に息がかかって妙にくすぐったく、恥ずかしくて顔に熱が集まった


「べっ別に変な…っ!」
「嘘、顔に出てたよ?」


・・・読心術でも使えるのか?
俺はヒロトの膝の上から抜け出そうと体重を前にかけた
でもありえないくらいヒロトが軽く感じる

は?


俺は床に思いっきり押し倒された

「〜〜いっ……」
「勝手に離れちゃ駄目だよ」


両腕を床に押しつけられてて少し痛い、しかも馬乗り状態
俺は俯せで後ろから届くヒロトの声がいように近い気がするのは気のせいだ


「ひ、ろと…」
「・・・あ、時間だ」

時計を確認したヒロトは俺から退いて、手を差し出した


「練習始まるよ?」
「は、あ…あぁ」

にっこりと笑うヒロトに呆然とする俺
一様手を取って立たせて貰いながら思った

・・・朝から、盛られるわけないか
別に期待もしてないけど…

俺も一回時計を確認してヒロトの後を追う


「ねぇ、緑川」
「ん?」
「続き、夜しよう」

「は?」

不意打ち

俺の頬に温かい感触がした



不意打ちが売特許

(もちろん、緑川だけ)


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