□遠い記憶の果てには何があるか
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とまぁ、そんなこんなで転校初日は終わり部活決め(新聞部とサッカー部を掛け持ちすることになったよ)やら独眼竜の旦那とその右目とか鬼の旦那とか…なんかもうワラワラ色んな人に何故か「久しぶりだなぁ」的な感じで挨拶されて驚きながらも(自分がその人達の名前を知っていた方が驚いたが)一週間がたってある体育の時間……

佐「あー…体育とかだるいなぁ…でも旦那出るし出なきゃなぁ……」

と、着替えが少し遅れたものの校舎から出たその時―――

政「HA!この程度か真田ぁ…」

倒れてる真田の旦那とその横に立つ竜の旦那を発見した

そこまでは良かった(良くないが)

心配になりかけよって見ると…

佐「……………………………………旦那……………………?」

血の気が引いた

旦那の頭からは血が出ていた

嗚呼…また繰り返すのか?

自分じゃない自分…いや、自分が頭のなかで自分に問いかける

………ちがう、何を?

分からない

解らない

判らない

ワカラナイ

でも、これだけは分かる

旦那が大切

それがLoveどうかはわからないが…

気がつくと俺様は旦那を横抱きにして保健室にたっていた

校庭には黒い羽を残して――


幸「むぅ…」

佐「あ、やっと起きた〜もー俺様心配しちゃった☆」

夕方の4時を回ったところでやっと旦那は目覚めた

本当は今すぐにでも抱きつきたいけど我慢する

あのあと竜の旦那が見舞いに来たついでに事情を聞いたら力比べというとんでもない理由だったので取り合えず蹴り飛ばしたのは内緒だ

幸「お主がここまで運んだのか?」

佐「そうだよー、まったく〜心配したんだからね!」

幸「す、すまぬ…」

俺様に謝った“彼”

真田の旦那

…………………

―――イツの旦那?――――

イツだろうか?

何時…ちがう、何代、だ

紅き青年と重なる

とても…大切な人…

…主

そうだ、旦那は主

誰の?

俺様の

そしてその主はこの世で最も大切な存在

君がくれた笑顔、色、気持ち…

忍は道具

そんなの違うと教えてくれた大切な人

なのに俺様は―――

佐『旦那ぁぁぁぁ!!!どうして俺様を盾にしなかったぁぁぁぁ!!!??』

幸『佐助…お主は道具ではない…佐助…』

蘇るのはアナタへの想いと記憶

嗚呼

佐「っ……だ、んな……」

幸「なっ…何故泣くのだ!?」

御免ね、ごめんね、ゴメンね
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