涼宮ハルヒの遭遇

□02.例の一週間
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その時だった…―

ふいに感じた強い霊圧という魔力…―

私が振り替えると透けた白いはだに影がいっさいない水色髪でジャンヌダルク風なかっこうをした少女が押し入れから現れたが開けずにスルーっと動いてきた。

「あ、な、た…―」

「え?」

少女が口を開いた。

私はこの時点で高等幽霊だとは把握していた。

『え?じゃないわよ、いくじないでしょ!?どう考えても!』とハルヒは自分に言われたと勘違いしていて、とりあえず少女は見えてないようだ。


「みえる、のね?」と
少女が若菜に微笑みかけると強弱様々な亡霊が少女の周りに集まってきた。


私はこくりと頷いた。

ハルヒは自分に対してだと思い
『それでよろしい』と
納得し、少女は隣に居るからそう思っていて、自分から目線がそれてるのに今のところつっこまなかった。


「わ、た、しは、ネクロマンサー…―あなたはまじょなのね?」と少女は形を失った亡霊の思念の集合体を指で遊びながら言った。


「ねくろ、まんさー?死霊使いだっけ…」と呟きつつ頷いて、この子のせいね…ここの魔力は。


『ん?なに、今の独り言?』とハルヒは首をかしげて

「わたしは、生前魔女だった…異世界から飛ばされてきて…死に絶えた…遥か昔、魔女狩りされた…魔女だったからこそ死霊を束ねる死霊使いとして形を保ってるの…」

私は黙って聞いてたら、少しホラーに感じて青ざめた。

自分は生きて帰りたいという気持ちからだ。


『…?ホント…あんたなに見てるの?』とハルヒはしかめっ面をし『なにか、不思議があったのなら言いなさいよね!』と私に詰め寄ってきた。


「え…」と私はギギギとぎこちなくハルヒに顔を向けて「あ、いや其所に魔女の幽霊である死霊使いが…話しかけてきまして、ね?」とぶつぶつ事実を言うと


『ホントに?』と私が見てる先を見ては首をかしげて、どうも納得いかなさそうにして『何もないじゃないの!私は自分に感じられる実証じゃないとつまんないの!』とむぅとした。

見かねた死霊使いは思念体である白いもやもやに話しかけながら指先で操り、何もしてない蛇口から勢いよく水が吹き出した。

バシャアッ!

『え?ちょ、もうなんなのよ。』とハルヒはこのぼろめ…と蛇口を閉め直した。

「今の、あなたが指示したのね?」と私が聞くと死霊使いは小さく頷いた。

『は?なに、やっぱりいるっていうの?』とハルヒがまた疑ったのを見かねて話が進まないのでネクロマンサーの黒魔力を借りて白魔力に変換し其れを彼女に返すと共に手と手を合わせた。

「ありが、とう…」

ネクロマンサーの霊力を三倍にし、声や姿が一般人にも分かるようにした。

『え?ちょ、ホントだったのね!!』と姿を段々と現した亡霊を見るなり手のひらを返したように感激した。





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