零崎叶織の人間人生―ニンゲンライフ―

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ギギギと油を切らした機械のように刹那が後ろを振り向くとそこには予想通りに長身の、手足の長い針金細工のような体格の背広を着た(驚くほど似合わない)男=双識がやってきていた。
後ろにいる女子は彼の端麗な容姿を見てキャーキャー騒いで少し後ろをついてきている。

あぁ外見に騙された犠牲者がまた増えた。((by刹那氏






「うふ、うふふ。やぁ叶織ちゃんご機嫌麗しゅう」






そう言う双識に答えたのは跡部だった。






「あ?誰だあんた」


「人に名を聞く時はまず自分から名のるべきだよ、少年。でも今日の私は特別機嫌がいいからね、特別に答えてあげよう。初めまして、私はそこにいる可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い叶織ー…じゃなくて刹那の唯一無二の兄だ。あともう1人、同じくそこにいる可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛いゆうsー…」


「ペラペラ喋り過ぎだっちゃ」






ゴン、という音を立て双識を殴ったのはやはり皆の知らない人物ー軋識だった。






「アス‼」


「アス兄くんの早‼」


「すぐ行くって言ったっちゃ」






にっと笑うアスに刹那は飛びつく。
それまでまったくついて行けてなかったR陣(忍足を除く)は「なっ!」と揃って声を上げた。






「Σ刹那ちゃん‼?お兄ちゃんには感動の抱擁はないの‼?」


「ない。」


「ひ、酷い…」






しゃがみこんでのの字を書いている双識にえ、こいつなに?と言う視線を投げるR陣。
刹那は一つ小さくため息をつくとギュッとその背中を抱きしめる。

驚くR陣。






「はいはい、拗ねない拗ねない」


「刹那ちゃん…愛してるよ」


全員「(シスコン‼?)」


「はい、はい」


全員「(しかもサラリと流した‼)」


「てかマジ誰だし‼」






痺れを切らした向日が叫んだ。






「あぁ、私のお兄ちゃんズ。私が呼んだの。英語教えてもらうために。こいつは違うけど」






そんな相談受けてないと騒ぐ双識を無視して刹那は簡単たんに説明する。






「さぁ刹那、今すぐ帰って勉強するっちゃ」


「ゔ…はい」


「俺も行くで」


「私も勿論行くよ‼」






刹那は皆に手を降るとばいばいと言って帰っていった。
双識と軋識と忍足と四人で。
忍足は兄弟であるはずはないのに、何故かあそこの雰囲気は暖かい家族のようだ、と残された皆は心一つに思った。














<嵐が去った>

(な、なんだったんだ?)
(さぁ…つか俺どうしよ)
(あ?しょうがねぇから俺様と家庭教師で見てやる)
(ゲ。)
(文句あんのか、あーん?)
(イエ、ナイデス)

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