零崎叶織の人間人生―ニンゲンライフ―
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「さてと、じゃぁね。マネの仕事なんだけど「せんぱぁい」…なにかな?」
「姫マネの仕事ぉ、応援メインでやりたいんでぇ、説明とかぁ、いらないですよぉ」
顔を歪めて言う姫乃に刹那はすっと表情をなくした。
「それは許されないことだよ」
「姫はぁ許されるのぉ。だってぇ可愛いからwあ、ドリンク“持ってく”のはやりますよぉ?」
「だったらすぐに立ち去りな。跡部にはやめたって言っといてあげるから」
刹那はそういうと部室を出ようとドアに手をかけると姫乃が声を上げた。
「うざ」
「は?」
「せっかく穏便に済ませてあげようとしたのにぃ」
ニヤリと口元を歪ませる姫乃。
「しょうがないよね?姫に逆らうんだもん」
「なにを…!!」
「壊れてね、先輩♪」
―バチン!!!
「キャァァァァァァァ!!!!!!!」
一人の女子生徒の声がテニスコートまで響き渡った。
<可哀想な一人の少女>
(あぁ、なんて哀れ)