愛縁奇縁
□1.ことの始まり
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「ここは三途の川ですよね」
『いいえ』
『三途の川はさらに奥です』
「……………じゃあ、ここは?」
『死に損ないが来るとこですね』
………こいつ
「渡ればいいんですか?」
『あなたは死んでないから無理ですね。死に損なってすらいないもの』
……!なんかむかつくぞ
「そんな!私どうするんですか!」
『帰るしかないでしょう。あっちです』
いやいやいや…帰っていいの?
小鬼が指さす方には確かに道があった。
「………お世話になりましたね」
『いえいえ』
特に何もしてもらってないけど一応…ね
じゃあ生き返るんだ、まさに奇跡体験!
戻ったらアン○リーバボーに投稿しよう!
そう決意して歩き出した。
『あ、そっちじゃないんですけどね。うん、まぁいっか』
なんていう小鬼の呟きと、もう一本の道には気づくことなく。
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