恋患い

□チャリでランデブー
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ある晴れた日の朝



「ひぇ〜間に合わないよ!もう目覚まし何かに頼らない!今日に限って日直なんてツイてないな〜急がなきゃ‥」

「やべぇ俺とした事が寝坊なんてジローじゃあるまいし‥何でこんな日に限って朝練あんだよ!このままだと完璧に…」


美々・宍「遅刻だァァァァァァァァァア!!!!」



朝っぱらから窮地に立たされた少年少女





「マジで洒落になんねーなι後で長太郎をシメるとして、こうなりゃ裏道を…ん?」


昨夜はガッツリ長太郎のノロケを電話で長々と聞かされて寝坊した


遅刻すると跡部が煩い


俺は必死にチャリで遅刻しねーように向かう


裏道を通ろうとしたら前方に見慣れた小さな背中


必死に走って何やら叫んでるソレは…



「時間よ停まれ!!」

「何やってんだよバカ」

「バカじゃないし!言った方がバカだ…って、亮じゃん!おはよー」

「おはよ。そんなに急いでどうした?」

「いや〜アラームが聞こえなくて寝坊しちゃったι亮さんは優雅にチャリ通ですか?羨ましいぜ」

「それで必死に走ってんのか?激ダサだな。俺も似たようなモンだけど…コレが優雅に見えるか?」

「亮も寝坊しちゃった系?何時もは早いのに珍しいね」



もしかして、と近付けばやっぱり美々だった


普通は焦る所だが仲間だねって無邪気に笑う


暢気な奴だけど、その笑顔に胸がキュンと締め付けられる



「何なら跡部に迎えに来て貰えばよくね?喜んで来るだろアイツ」

「いやいや景ちゃんは生粋の坊っちゃんだしこんな事で生活リズム崩しちゃダメだよ。一緒に帰れるだけでも十分なのに」

「変な所で律儀だな。仕方ねーから乗せてやる」

「マジ?やったー亮は口悪いけど優しいよね〜大好き♪」

「‥…っ‥」


大好き…か


美々にとっては深い意味は無い


分かってるけど、意識してしまう自分がいる
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