恋患い

□キミの好きな所
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俺の彼女は、綺麗でカッコ良くて背が高くて優しい


家も隣同士で物心がついた頃からずっと一緒


子供の頃に俺が苛められてたら真っ先に駆け付けてくれて、苛めっこから守ってくれた


幼稚園からずっと沢山の女の子に囲まれてモテモテなイケメン女子として有名人


将来の夢は女優さん。演劇部の部長で、演じるのは男役ばかり


晶を取り囲むファンの子は殆どが容姿のみで寄ってくるただのミーハー


本当は誰よりも繊細で真っ直ぐな可愛い純粋な女の子…だって事をしらない


付き合いが長くて分かり合ってる美々ちゃんとレイラ君は別として、見た目だけで彼女を分かった気にならないで欲C


だって晶は誰よりも可愛くて、スッゴく魅力的な女の子なんだから








「あれ?ジローまだ居たんだ?もう先に帰ったと思ってた」

「思いっきり寝ちゃってますけど」

「こんな時間まで何で残ってんだ?今日は早く終わったのに」

「晶ちゃんを待ってんのとちゃう?遅くまでガッツリ稽古みたいやし」

「前売りのチケットも完売で忙しいって言ってたな…にしてもジローは健気だな」

「どんなに遅くなっても何時も此処で待ってるんでしょうね」


何時もみたいに晶が終わるのを待ってたら掃除当番だった侑ちゃんとがっくんと日吉が戻ってきた


外はすっかり暗くなってるから俺がまだ居たことに驚いている


起きるタイミングを逃しちゃったから寝たふりしてやり過ごすことにした


「ウチのクラスの奴が言うてたんやけど、何でジローは晶ちゃんと付き合ってんのか分からへんって」

「え?」

「ジローはこのルックスやからその気になれば選り取り見取りなんに何で晶ちゃんなん?とかアホみたいな質問されたわ」

「その人は晶先輩のこと何も分かってないですね」

「恋愛対象にはならんとか、もっとこじんまりした女の子の方がいいとか、晶ちゃんが女子に人気あるんが気に入らん奴が勝手に言うてるだけやろ」

「嫉妬してるだけじゃん。見た目だけでしか判断出来ないんだろ。で、侑士は何て返したんだ?」

「晶ちゃんはその辺の子より女の子らしくて素敵な子やって言うたわ」

「それだけでは有りませんよ。晶先輩は綺麗で優しくてキラキラしてて…」

「日吉はファンだからいくらでも語れるよな」

「ほんでソイツが二人がイチャついてんの見たらホモにしか見えんとか言い出したから腹立ってつい殴ってしもt……!」

「……それって何処の誰?」

「ひっ…起きてたのか;;」


聞いててイラッときたから起きちゃった


俺も付き合いたての頃にそう言う類いの質問は何回かされた事はある


そんなの聞いてどうするんだろうか


自分がモテないからって晶を傷付けるようか事は言って欲しくない


「晶は?」

「稽古場の電気がまだ点いてるみたいだから終わってないみたいだけど」

「まだ〜?今日は遅いなぁ」

「公演日が近いからじゃないですか?」

「いつ終わるか分かんないから先に帰っちゃえば?別に約束してないだろ」

「…うぅん待ってる」

「これが他の奴なら待たずにさっさと帰ってんのに何でそんなに健気でいられんだ?」

「がっくんにも好きな子が出来たら分かるよ」


俺がこうして毎日待ってられるのは晶だから
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