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□必殺料理人
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〜玄関前〜




アイス「うぎゃぁぁぁぁぁあ!!!」

謙「ちょ、そないに暴れたらアカンって!奴を刺激するだけやろっ」

忍「ここは下手に動かんとどっかに隠れたらええんちゃう?」

アイス「だって怖いんだもん!お願い謙ちゃん何とかしてぇ〜」

謙「俺かて怖いねん;;取り敢えず死んだふりや死んだふり!」

アイス「それってクマさん以外にも効くの!?」

忍「謙也に頼るんがそもそもの間違いやな。折角撒いたんに…もう一匹が来よったで」

アイス「侑ちゃん逃げよう!そして謙ちゃん寝てないで起っきしてっ」

謙「死んだふり…死んだふり…」

忍「どないなっとんねんコイツは…しゃーない、俺が何とかしたるわ!謙也を犠牲にしてでもアイスは俺が守んで」




紗奈華と跡部の料理対決が行われている同時刻、アイスはピンチと恐怖の狭間にたっていた


モテる方の忍足くんとモテない方の忍足くんとあるモノから逃げていた



そのモノとは…



『グルルル…ゥー…ワンワンッ!』

アイス「あぅーさっきよりも怒ってる;;」

忍「謙也に思いっきり踏まれた尻尾が相当痛かったんやろな」

アイス「ワンちゃんには可哀想なことしちゃったよねι怒るのも無理ないかも」

謙「しゃーないやん襲ってきたカラスと格闘中やってんから」


三人に向かって威嚇して吠えまくる極道フェイスの黒い大型犬


事の始まりは今から10分くらい前


ごみ捨て当番だった謙也と侑士


そして、一晩中紗奈華が部屋に不在で寝付けずに洗濯場にあるラボで一夜を過ごしたアイス


朝になり紗奈華が戻っているか確かめに部屋へと向かう途中で二人と遭遇し、同行する事に


宿舎から100メートル程離れたごみ捨て場


そこを縄張りとするカラスの群れにピンポイントで謙也が狙われた


カラスを振り払おうとした瞬間、たまたま足元にいた野良犬の尻尾を踏んづけてしまった


それに逆上した犬に追い回されるはめに


しかも一匹だけではなく二匹


もう一匹は宿舎までの道のりで何とか撒いた


だけども尻尾を踏まれた方の犬は何処へ逃げても追い掛けてくる


獰猛そうな野良犬に怯えるアイスを小脇に抱えて隠れられそうな場所を探す侑士


謙也は何故か死んだふりをしてその場に横たわって微動だにしない


そうこうしている間にジリジリと距離を縮めて吠えまくる



忍「もうアカン。そろそろ覚悟決めた方がええかもな」

アイス「そんなぁ…」

謙「あっ!せやアイス、お前がアイツを追い払う道具を作ればええねん!得意やろ?」

アイス「あのワンちゃんを催眠バズーカでねん寝させよう…って、その道具を作る道具がないよ!!」

忍「あるとしたら棒切れと小石くらいやから無理やな」

アイス「だったらラボから取ってくる!侑ちゃん達はそれまで何とか逃げててn…!!!!」

『キャンキャン』

アイス「ひっ;;」

侑謙「かっ囲まれたァァァァア」


何とか追い払いたいが道具がない


アイスはダッシュでラボに戻ろうとするが、反対側から撒いたはずの犬が行く手を阻む


双方を固められ大ピンチ!
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