恋患い
□憂鬱な雨
3ページ/3ページ
「ね〜行こう?今日は晶とイッパイ過ごしたいんだ」
「ジロちゃ///」
強請るように腕に抱き付いて甘えてくるジローに胸キュン
ベタベタに甘やかして愛でたいところだが、うんとは言えない
「あの、物凄く行きたいんだけど実は…」
「傘ならあるよ」
「え?」
可愛いお誘いを拒む事が出来ずに気が進まない理由を白状する事に
だけども言う前に当てられてしまった
「まだ何も言ってないのに…何で?」
「晶の事なら何でも分かるよ、俺。今朝来る時に傘も持たずに駆け込んでたの見てたから」
「起きたら8時過ぎてて、お兄ちゃんに送ってもらったのは良いけど傘の事は頭になくて;;」
「そりゃ焦るよね。晶が寝坊って珍しいかも…衣装作りに没頭してあまり寝てないんでしょ?」
「うっ‥」
ジローは何でもお見通し
「こんな日に忘れたなんて恥ずかしくて言えなかったんでしょ」
「‥お察しの通りです。ジロちゃん、今日は入れて下さい」
「あはは素直で宜しい。相合い傘して帰ろうね」
「うん///」
「何ならずーっと忘れてもいいよ?そしたら毎回こうしてられるもんね」
「ふふ、だったら朝も迎えに来てもらおうかな」
「それ最高だね!俺、晶と一緒に居られんなら頑張って早起きするよ」
相合い傘して仲良くご帰宅
雨なんか嫌い‥だけどもちょっぴり好きになったかもしれない晶
何故ならば何時もよりジローを近くに感じられるから
この降り注ぐ雨よりも彼への好きが止まらない。