Are you telling a lie?

□3章
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『おはよ…』

優「お〜はよ〜ってうわ!?;」

柚希に挨拶した優衣は目の前の友達の顔を見てビックリしてしまった

優「なにその顔!?怖いって!!!」
『テニス部の…マネになってしまう…』
優「はぁ!?」
『ゲームだってよ、ゲーム…』

席に座り、頬杖をついてボーっとする柚希
頭の上にはどよーんマークが付いている

周りのクラスメイトはいつも以上に目立っている柚希を見てビクついている

『どうしよ…ゲーム…』


事こまかに優衣に話すと…

優「まぁゲームに勝つしかなしいじゃない?」

『昨日さ、沙羅のお見送りに行った時に全部のメモもらったんだけど…』

柚希が手にするものを見るとそれはルーズリーフ5枚分にもなっていた

『コレが仕事と注意点だって』
優「へぇ〜…ってアンタなにもう全部読んだの?」

『うん。いや一応…さ』

パラパラめくると、細かいところにまでピンクのマーカーがひいてある

優(ったく…もうテニス部マネじゃん)

ルーズリーフを机に置き、優衣は柚希の顔を見つめる


『なに?』

優「…いや何でもない」

ふっとほほ笑む優衣は友達のことを思う優しいほほ笑みだった



―昼休み―


?「失礼します」

「「きゃぁぁぁぁ!?!?!?!?」」

優「なに…?ってあ」
『ん〜?あぁ〜〜〜♪メロンパンラ・ブv』
優「ちょ、!」

幸「神庭さん♪」

『きゃぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?』
↑別の意味w

幸「そんな大声出さないでほしいな」
『すいません…』
幸「…ちょっと来てもらおうかな」

グイッ

幸「ちょっとお借りするよ」
優「はぁ…」

『いやぁぁぁっぁぁ!!!!』




―屋上にて―

『なっ…なんですか』


幸「ねぇ朝練あるの…知ってるよね?」

『あっ…あ、』

幸「ふふふ…まったくダメだなぁ」

『ひぃ!?(顔怖い!!黒い!!!)』

幸「今回だけだよ?そういえばさ…ルーズリーフ渡されたでしょ?」

『あぁはい』

幸「見せて」

机にあったのをわしゃぁっとつかんできたため、くしゃくしゃだが渡す

幸(…ふっもうマーカーまでひいてある)


ふと見上げた空には雲がひとつもなかった


『あの…今日からですよね?』
幸「そうだね。部活に来てもらうよ」

・・・・ってことで放課後☆←展開早;


『失礼しま〜す』

ガチャ

本当の性格はおどおど系ではないから、さほど緊張はしていないけど…

クラス替えがあった時みたいな緊張に似ている気がする

おそるおそるドアを押す…

赤「うッス」
丸「よぉ」

仁「おっ…来たのぅ」

すっと寄ってきたのは仁王雅治
思わず体が硬直する…

仁「お前さん…何か隠しとるじゃろ?」

ぼそっと耳元で囁かれる…

『ひっ//!?なっなにも!』

仁「お〜顔真っ赤にして、どうしたんじゃ?」

にやにやしながらからかってくる仁王
耳に吐息がかかる

思わずばっと飛び退いて

『なっなにも隠してないです!!!』
仁「ほぉ〜地味子がそんなにはっきりものを言うとは知らんかったのぅ」

丸「確かに…」

『(まさか…正体を知ってるとか!?)』

『いやいや…まっさかね〜♪』

仁「声にでとるし、顔もいつもと違うぞ?」

幸「そこまで。ほら神庭さんも仕事して、みんなはコートに集合!」

「「「はい!!!」」」



比「幸村君、なにか変ではないですか?
さっきの仁王君に言われてからの態度…少し引っ掛かるのですが…」

真「たしかに…不審な動きをしていたな。
何かあるのか精市」

幸「ふふっ…じゃぁ…みんなで正体を暴こうか…」


・・・・・・。

ただいま部室でR陣に囲まれている
立海のメンバーの顔が少し怖い気がしなくもない


『あの…なっなんでしょぅ…』

幸「どうしたの?いつも通りでいいんだよ?」

『!?…なんのことですか』

思わず暗い声になってしまう
体がこわばっている

仁「お前さんの本当の性格が知りたいね」
丸「このテニス部でやっていくんなら隠しごとは無しだぜぃ」

幸「そう、もう俺らは仲間になったんだ。
隠しごとは無しだよ?」


みんな悪意のある声ではなかった
本当に心配してくれている声だった

柚希は唇をかみしめ、下を向く
性格は…この性格にしているのは…

理由があるから

でもその理由はまだ言えない…



それでも、乾いた唇をゆっくり開く

『…私は…っ』

部室内はシン…っと静まりかえっている
全員柚希の声に耳を傾けているようだ

『あぁぁぁぁ!!!!
もうどうでもよくなってきた!!』



びっくぅぅぅぅ!?!?!?

R陣は全員肩をびくつかせ驚いている

耳がキィーーンとするようだ

『そうですよ!私の性格はこんなおどおどしてないんです!
メッチャはしゃぐタイプなんですよ!』



シーーーーーーーーーーーン………。



『あ…れ…?』

デカイ声で叫んだのはいいものの
なんか変な空気が部室を包んでいる

柚希は冷や汗が背中に流れる感触を感じていた

・・・・が。

丸「ぷっくくっ…っ」


1人の笑い声でその空気はぶっ壊れた

仁「お前さん…ほんとおもしろいな」
比「思ってた以上でしたね」

真「よく俺達をだませていたな」
赤「感心してどうすんスか!」

立海のメンバーが笑って自分を見ていることに、驚きを隠せない


『え…ひかないの?』

幸「そんなおどおど性格のままの方がひくよ。
俺たちはありのままの神庭さん…いや柚希が見たいんだ」


みんなの顔が、地味子だ地味子だ!と騒いでた時とは違う

優しい顔になっていた

柚希自身もいつの間にか笑顔になっていたことを、本人は気が付いているだろうか

その笑顔で、立海のみんなが驚いたことも…きっと知らないだろう





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