Il cielo ブック

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―パコーン、パコーン…


 放課後。

 テニスコートにボールの音が鳴り響く。
 それと一緒ににあたし達はマネ業…の、はずなんだけど…。



運「…ねぇ蘭」


蘭「ん?」


運「何であたし達、こんな所に居るのかな」


蘭「…さぁ」



 そう、あたし達は今、

 何故かテニス部の部室に閉じ込められています。

 しかも頑丈な鍵かけて。

 おかしいよ。何なのこれ。



陽波「…ねー、僕達いつになったらここから出れるのかなぁ…?」


結衣「…んな事私が知りてぇ」


陽波「はぁ…。ベー様達にいきなり部室に入れられたと思ったら、なんか鍵かけられるし…。今日は一体何なんだろうね」


結衣「特に何もない平日だと思うけどな」



 陽波達も随分まいってるっぽいな。

 あ〜あ、もう早く出たい…。



蘭「…ぼやいてる場合じゃないよね。これからどうする?」


陽波「僕には分かんないよ〜…」


運「とにかく、鍵がかかってる限り出る事は不可能だよね〜」


結衣「あーっ!!もう我慢ならねぇ。私がどうにかする!」


陽波「え?結衣ちゃんどうするの?」



結衣「ドアぶっ壊す



陽波「えぇっ!?」



 あらまた唐突な事を…。



陽波「ちょ、結衣ちゃん壊すって何で?」


結衣「は?そりゃ素手だろ」


蘭「いやまず壊しちゃだめでしょ」


運「修理代とか請求されるだろうね」


結衣「その場合は跡部に払わせりゃいいんだ。やるぞ!」


陽波「えっ、本気!?」


運「逆に結衣が壊れても知らないよ?」


結衣「…お前等、私の握力信じてねぇな?」


蘭「結衣、握力は関係ない」


結衣「え」


運「信頼出来ないな〜♪」



 結衣からかうのって楽しいんだよね。
 陽波の方が面白いけど。



結衣「っもう良い!そんなに言うなら本当にやってやるからな!見てろ、私のあ…」


陽波「握力は違うみたいだよ、結衣ちゃん」


結衣「え…えっと…。と、とにかく見てろ!」


運「どもってる、どもってる」



 楽しいな〜♪



結衣「うし。いっくぞ〜…」


蘭「非難、非難。」



結衣「は〜…でりゃあっ!



 メキッ バリバリッドゴーン!!!



結衣「よし!壊れたz…って何でお前等そんな目してんだよっ!?」


陽波「ちょっとびっくりして…」


蘭「ちょっと心臓に悪くて…」


運「あたしは呆れてるだけ」


結衣「Σさり気運が一番酷ぇぞっ!?」


運「え?そうかな〜?^^」



 そんなつもりなかった☆



蘭「…とりあえず、行こうか」


陽波「…うん、そだね」


運「陽波が空気読むなんて珍しいね!」


結衣「…私に同意を求めるんじゃない」



 あれ〜?拒絶された。

 まぁいいか。早く皆の所行こうーっと。












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