氷帝

□そのままで
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努力をおしまない、
不器用で優しい、
後輩おもいで頼もしい、


……そんな素敵な人が私の彼氏、宍戸亮くん。付き合って2ヶ月たって、まだ手を繋いだばかりだけど、今の彼との関係には満足している

毎日、とっても幸せ



でもね、時々思うんだ。私、素敵な彼に釣り合ってるのかなって


だから私は、努力家な彼のように、亮くんに相応しく、もっと好きになってもらえるよう頑張ってみようと思ったんだ





『…てことなんだけど、忍足くん。何かいい方法ない?』



「せやな…難しいな。今でも十分、お似合いやと思うけど」



『そうかなー………あ、亮くんの好きな女の子のタイプって知ってる?』



「自分、それじゃあ片想いみないやないか」



『いーの!教えて』


亮くんに好きなタイプがあるなら、それを聞いてそんな女の子になればいいんだ!



「んー…確か生意気でボーイッシュな子やったと思うで」



『生意気で……ボーイッシュ?』



「せや」


……なんか、私と正反対な気がするんだけど…。自分で言うのもアレだけど、私結構引っ込み思案だし、ボーイッシュなんて程遠い。髪だって長いし……




『どうしようかな…』


忍足くんにタイプを聞いたのは良かったけど、なかなか難しいもんだなぁ

まずは、髪とか切ってみようかな?
そしたら、サッパリしてボーイッシュに見えるかも!




「名前いるかー?」



『あ、亮くん!』


私が決心すると、タイミングよく亮くんがあらわれた



『どうしたの?』



「あー…あの、昼一緒に食わね?」



『えっ…ごめん、もう食べちゃった…。てか亮くん、まだ食べてなかったの?昼休みあと15分くらいで終わっちゃうよ』



「いやー…その、昼は食ったんだが」



『?…どうしたの?』


珍しいなぁ、亮くんがこんなに口ごもるなんて




「さっき忍足と…何話してた?」



『えっ…き、聞いてたの!?』


恥ずかしー………




「いや、聞こえなかったから聞いてんだよ」



『えーと……』


どうしよう…物凄く言いづらいな



「………俺に、言えないようなこと?」



『うん………』


ちょっと、恥ずかしいかな



「そーかよ」



『亮くん…?』


なんだか…機嫌が悪いみたい



『怒ってる?』



「………鈍感」



『えぇっ…!?』


ひ、ひどいっ



「わりぃ…ただ、」



『ただ?』









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