四天

□焦れるはちみつ
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「ざ、財前!?なにしに来たんや!」



『光くん、どうしたの?』



「部長が、保健室に行って謙也の面倒みたれて言うから、来てやったんスわ」


そしたらなんスか、と言って忍足くんと私をさす


「ただいちゃついてるだけやないっスか」


「い、いちゃ!?」


『な、何言ってるの光くん!忍足くんは心配してここにいてくれただけ!』

…て、何慌ててるのよ私


「見ててじれったいとゆーかうざったいっスわほんま」


ジト目で見てくる光くんの目は、なんでも見抜いてしまいそうでなんだか緊張する



「なぁ…財前と苗字って知り合いなん?」


『あーあのね、光くんは家がお隣りさんなんだよ』


「なっ!聞いてないで財前!!」


「そりゃ、言ってないですもん」


「うっわ、腹立つはその顔!!」


「謙也さんのヘタレ具合の方が腹立ちますわ」


「な、なんやて!?先輩に向かって!!」

(ほんと、仲良いなぁ…)
私は喧嘩…というか、一方的に忍足くんがいじられている様子をしばらく見つめる



「はー…なんで部活以外でも謙也さんの相手しなくちゃあかんのですか」


「なっ…!!」

(あ、部活かー。考えたら2人ともテニス部だね)


忍足くん、優しいからきっと後輩からも頼られてるんだろうな



「はぁ…謙也さんほんまうざいっスわ」

光くんがここ数分間で何度目かわからない暴言を忍足くんにはき、私の方に向き直る



「名前さん、なんで謙也さんはわざわざここに来たんやと思います?」


『えっと…忍足くんが優しいから?』

私はいきなりの質問に驚きつつも、1番あてはまるだろう解答を答えた



「………」


「でしょ?謙也さん。はっきり言わな伝わりませんて」


「なっ…ま、まだ無理や」


「だからヘタレて言われんのや」


『わ、私の言ったこと間違ってたのかな』

不安になって聞くと、当たり前ですと光くんにしらっと言われた



『えと…じゃあなんでかな?』



「………」


「めんどくさいわー…。さっさとくっつけや、2人とも」


『くっつけ……?』


「おん。つまりは付き合えっちゅーことや」


『付き合う?』

私は良く意味がわからなくておうむ返ししかできない
一方で忍足くんは口をぱくぱくさせてまた真っ赤になっている



「恋人になれってゆーことっスわ」


『えっ』

そう言われて、自分の頬に熱が集まるのがわかる



「な、何言うとるんや財前!!」


「謙也さん、さっさと告白してヘタレ卒業して下さい」


「な、誰がヘタレや!!」



光くんはそれだけ言うと、さっと保健室から消えていった


再び、気まずい空気が流れる



「(財前め…!後でしばいたる!!)」


『あの…忍足くん』

なんだかいたたまれなくなって、私は口火をきった



「ちょ、ちょお待って!」

そう言って、忍足くんは深呼吸をする


「あんな…今、財前が言うたことなんやけど…」


『うん…』


「お、俺がここまで来たんは、その……他の女の子より苗字が大事だからや」


『大事…?』


「…まだはっきりとは言えんのやけど」

ヘタレだからやないで!?と忍足くんはつけたす
なにも言ってないのになぁ、と思いながら私は微笑む



「苗字が、この学校に慣れていろんな余裕が出来て…俺のこと男として見てくれるようになったら…」

太陽にあたって、忍足くんの髪がキラキラとひかる
なんだか、夢をみているような気分だ。しかも、こんな風に心があたまたまるような、嬉しい夢



「ちゃんと、付き合うてって言う」


『…///』


いつもとは違う、真剣な眼差しにドキドキする

そして、確信する




(もう、私……忍足くんをちゃんと男としててみてる………)














焦れるはちみつ










*****



うわーごめんなさい中途半端
そして無駄に長い
最初はただの生理痛ネタにするはずだったんですが…
書いているうちに((ry

光の口調が迷子です


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