GO夢小説
□君は馬鹿
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『今、なんて…』
「俺はもうフィフスセクターには従わない。」
あたしと拓人は付き合っている。だから今のサッカーがどうなっているのか拓人から聞いていた。もちろん、逆らったらどうなるのかも…。
『ここまでやってきたんだよ!?』
「だけど、俺は自由なサッカーがしたい。」
『馬鹿げてるよ…。『
「………」
『そんなことしたら拓人の将来が…ううん、拓人だけじゃない。皆の将来が…!』
「………」
拓人はあたしがなんて言おうが、何も言わなかった。
『っ…わかったよ。あたし、もう拓人についていけない。別れよ。』
「…わかった。」
先にこの場を去ったのは拓人だった。拓人は話している時、一度も泣かなかった。あの泣き虫な拓人が。あたしは拓人がどれだけ今のサッカーに悩んでいたか知っていた。そんなサッカーならやめればいいのに。何回あたしは思っただろう。だけど拓人はやめなかった(一回退部届けを出したらしいが)。やめずにこの一年をがんばったのに。
『革命とか…成功するわけないじゃんか。』
その時あたしは泣いていた。別れたことにじゃない。なんで素直に拓人のことを応援してあげなっかたのかにだ。将来のことしか考えず、人のことを考えていない自分が汚く思えた。
『拓人!!』
あたしは拓人を追いかけた。拓人もそんなに遠くへは行っておらず、すぐ追いつくことができた。
「要?」
『…さっきはごめん。あたし、拓人がどれだけくるしんでいたか知っていたのに…』
「いいよ、別に。」
その作り笑顔はあまりにも儚くてあたしの罪悪感を引き立てた。
『だからさ、あたしにも応援させてくれないかな?その革命を』
「要!」
喜んでくれたのか、拓人はあたしに抱きついた。
『えええぇ!?ちょ、拓人?』
「要、キス…していいか?」
『!…いいよ』
拓人はあたしに自分の唇を重ねた。あたし達がする初めてのキスだった。
「好きだ要」
『あたしも…』
もう一回キスしてと頼みたかったが、拓人は照れそうなので、またしてもらえる時をまつことにした。キスのかわりに拓人はあたしを思い切り抱きしめた。
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