好きだったよ
□第18話
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私は哀れ?
あの日亜風炉さんに言われた言葉
それは私に深く刺さった
有人くんならそんなこと言わない
有人くんなら心配してくれる
自分から離れたはずの有人くんに会いたいなんて…
私は自分勝手だな
会いたいと言う思いはどんどん会えないに変わり、私にストレスを与えた
『なんで会えないの…』
ブシュッ
血が飛んだ
斬るところが悪かったのだろう
それにきょうはやりすぎた
『…あは……あはははは』
その顔にもかかった赤い液体は私を興奮させた
『………』
気がつくと朝だった
どうやら血の出しすぎで気絶したのだろう
亜風炉さんにまたなにかを言われるのが嫌で、今日は手首に包帯をまくことにした
包帯をまいていると有人くんのことを思い出した
『…有人くん………』
会いたいよ
まさかこの願いがあんな形で叶うなんて思ってもみなかった
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