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□第二回アンケート結果「見守り隊」
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※赤司くん激しくキャラ崩壊してます注意!無理な方はBダッシュでブラウザバック推奨です!
あぁ、名前、どうしてお前はそんなに可愛いんだ。
その可愛さ故に、俺がどんなに狂ってしまっているか知っているかい…?
「知ってますよ、赤司くん。というかさすがに待ち受けが好きな人の寝顔ってのは怖いと思います。」
「…黒子、いつからそこにいたのかな。」
「結構前からです。というか赤司くん、心の声ダダ漏れですよ。しかも言ってること軽く厨二臭いですし。」
「…そうか、でも俺は今黒子と話している暇はないんだ。見ればわかるよね。」
「苗字さんのストーカーですね。」
「違うよ黒子、これはストーカーじゃない。名前に変な虫がつかないように見守っているんだ。」
「…ストーカーじゃなくてなんだか我が子を見守るお父さんのように見えてきました…。」
そんな黒子の言葉が耳に入った直後、名前に忍び寄る怪しい男発見。
確かあれは、名前と同じクラスの牧田くんだったかな。
「苗字さん!」
「は、はい!って牧田くんか、どうしたの?」
「え、えっとその…。」
俺じゃなくてもわかる。
あれは、牧田くんは、名前に、俺の名前に告白しようとしている…!!!!!!!!
「…赤司くんのじゃないですよ苗字さんは…。」
黒子の言葉は総無視。スルー。
今の俺はあの雰囲気をいつぶち壊しに行こうかという考えで頭がいっぱいである。
名前はというと、顔を真っ赤にした牧田くんを目の前になにやら怪訝な顔をしている。
…まさかこんなわかりやすい状況で彼女はこのあと彼に告白されるということに気がついていないのかな?いやでも、そんな鈍感な名前もかわいい。ちょうかわいい。
そこから推測するに、彼には申し訳ないが名前は全くといっていいほど牧田くんに興味がないのだろう。
普通少しでも気がある相手にあんな状況に持ち込まれたらもう少し表情が違ってくるはずだ。
ということで俺はしばらく様子を見ることにした。
が、なかなか牧田くんはどもりっぱなしでその後の言葉を紡ぐことはない。
「えっと、牧田くん何もようないなら私そろそろ帰りたいんだけど…。」
「いやあの!ごめん!いうから!」
おっ、ついにいうのか。この俺を差し置いて牧田くんは俺の名前に告白する気か!
「だから苗字さんは赤司くんのものじゃ…はぁ……全く耳に入ってませんね…。」
なんだかそんな牧田くんをみてこっちまで緊張してきたわけだが…、なんで俺は牧田くんの心情を汲み取っているんだろうか。そんなことより今日の名前の姿を写真に収めなければ……よし完了。保存。
「俺!苗字さんのことが好きです!付き合ってくれま
「あ、ごめん無理。」
…せんか…。」
………………………元気だせ牧田くん。
名前がサバサバした性格なのはもとより承知だ。
だが、興味のない男にはああも残酷なのか、せめて最後まで言わせてやってくれ。でもそんな辛辣な名前もいい、素敵。
真っ白に燃え尽きた牧田くんに一言「ごめんね」と最後の一撃を食らわせればくるりと名前は体の向きを変えてこちらへと向かってくる。
あ、ちなみに俺が今いるところは靴箱だ。きっと名前はこれから家に帰るのだろう。今日も最後まで見守らねば。
「…赤司くん、だっけ。」
そのとき不意に声をかけられた。
まずい、今まで見ていたのがばれたか。
「最近良く会うね。」
そんな俺の思いとは裏腹に、彼女はふわっと俺に笑いかけてくれた。
そしてそのまま彼女は俺に「じゃあまたね」と声をかけてから昇降口へと姿を消してしまった。
「…赤司くん?大丈夫ですか?そろそろ部活始まりますよ?」
やばい。
あんな風に笑いかけられたら。
ますます好きになってしまう。
(やばい、名前かわいい、俺の名前ちょうかわいい…ぐうかわ…)
(ねぇ黒ちん、赤ちんどうしたの?)
(紫原くん、気にしたらダメです、もうあの人はダメです…)