ブルーすかい。

□未来は想定内
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まぁ、久しぶりだなぁなんてのんきに考えていたんだけど、流石にこのまま校舎の中にいたら財布がいつのまにかすられていても文句が言えなさそうな空気だったので、体育館に戻ることにした。
体育館に戻るために通るわたり廊下。
なぜかそこに生徒会で行動をしているはずの赤司くんがたっていた。








「あ、かしくん、えっと、生徒会のお仕事は?」






「あぁ、今は休憩時間なんだ。だから部活の方も手伝わないといけないなと思ってね。」






先ほどの現場を見た唯一の人のため、どうも顔を直視することができない。
というか身長が一緒くらいだから、目線がいつもより近い。
だから一瞬判断が遅れたのだろうか。
赤司くんがパチンと指を鳴らすと、いつのまにか私の後ろにメイドさんが二人ほどたっていた。








「悪いね、奈々。部活の方、5人じゃ回せそうもないんだ。手伝ってやってくれ。」







「えっ!?えっ!?!?」






気がつけば私は後ろのメイドさんに両脇を抱えられ、ずりずりと体育館の更衣室の方へと引きずられていく。
そしてメイドさんの手にあったスーツを見て、まさかと顔を青ざめさせる。
バッと赤司くんが先ほどいたところを見ると、そこにはとても綺麗な笑顔を、悪く言えばとても不気味な笑顔を浮かべている赤司くんがたっていた。








「最初からそのつもりだったんだけど、偶然に奈々が男のような容姿になってくれたからちょうど良かったよ。
まぁ、明日も出ろなんて言わないからとりあえず僕のスーツを着てみんなのお相手をしてあげてくれ。」









にっこりと笑う彼が悪魔に見える!!!
というか皆私のことわからないだろ!?!?
そんなやつが1on1の相手でいいのかおい!?








「大丈夫だ、そのあたりはもう手を回してあるから奈々は何も気にしなくていいんだよ。」








そんな彼の甘いマスクが徐々に遠くなっていく中、私の視界はだんだんと潤んでいった。
そりゃ泣きたくだってなりますよえぇ!!!!!!!!!!
くっそ!!!やられた!!!!!
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