ブルーすかい。

□焼酎と水
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「やぁ、遅くなってすまない。こっちの状況は…。」






扉が開いてこちらへとやってきたのは赤司くんで、見回りのついでに様子を見に来たらしい。
でも現在は昼休み中で様子も何もないのだが…。
赤司くんが黙ったなーなんて思って赤司くんの方を見るとそりゃもう面白い位に目が合う。
最初はキョトン、とした顔をしていた彼だが、すぐに誰なのかわかったのか、とたんに目を細めて微笑む。








「奈々、だよね?あぁ、やっぱりそうなのか。姿が変わっても相変わらず可愛いね。」






…!?







「え…あ、赤司くんって奈々に可愛いなんていう人だっけ…?というか私二年間の付き合いの間で赤司くんが女の子に対して可愛いなんて言ってるの初めて聞いたんだけど…、え、えっとつまり、あの…。」






さつきがテンパるのも無理はない。
何しろ、私の方が!テンパっているのだから!








「あぁ、僕は奈々のことが好きだよ、文句があるなら言ってご覧?」






うわああああああああああああああああああ言い切りやがったこいつ!?!??!?
というかこのメンバーの前で何言ってるのこの人ぉおおおおおお!?
赤司くんの言葉に皆唖然。
そりゃその中でも涼太は口をあんぐりと開けて閉じられないご様子。
そしてガタンとその場に立ち上がり、ビシィッと赤司くんを指を指す。






「ちょ、ちょまつっスよ!!!!!そんなの俺聞いてないっス!」







「ん?奈々を好きになるのに涼太の許可がいるのか?それは知らなかった。じゃあキスをした、というのも謝らなければならないのかな?」







「き、きききききキスゥ!?」






「だあああああああああああ!!!!!!赤司くん!ちょっとこっち来ようか!」







もう耐えられない、この大白状大会耐えられない!
私はその場で立ち上がって赤司くんの腕をとると、体育館の外へと足を運ぶ。







「奈々?僕と駆け落ちする気になった?」






後ろから聞こえるふざけた言葉には耳を貸さないんだからね…!
というか赤司くんが何かおかしい、なんでこんなにおかしいんだ…!?
遥か後方から聞こえる涼太とさつきの叫び声にお構いなしに私は赤司くんを連れてミーティング室へと向かった。
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