ブルーすかい。

□焼酎と水
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大輝との1on1が終わったあと、すかさず涼太に勝負を挑まれるが、さつきの「ちょっとは休みなさーい!」の言葉で勝負はお預けとなった。
…い、いや、私的にはお預けくらった方が嬉しいんだけど…!というかお預けのままでいいかな…!






「俺だって奈々と早くやりたいんスよー!青峰っちばっかりずるいっス!」






「うっせーよ、お前より俺の方が強ぇんだから仕方ねーだろ。」






「ムッキー!」






そして現在、私とさつき、赤司くんを抜かした5人のメンバーで一緒にカフェのテーブルでご飯を食べている。
傍から見たらさつきしか女子がいないように見えるのだが、安心しろ、私はこれでも女子だ!!!!






「それにしても、奈々はなんでいきなりその姿になっちゃったの?」







「いや…水飲んで、そしたら眠たくなって…起きたらこの姿になってたっていうか…。」







私もよくわからないんだよねー、と頭の後ろを掻きながら言うと、さつきは「そっかー…。」としょんぼりした。
い、いやあなたがしょんぼりしてどうするの!?全く優しい子ね!







「でも、俺こっちの奈々も好きっスよ!髪伸ばせば美人さんだし!」







「俺も奈々ちんそっちのが好き〜、前の奈々ちんちっこすぎてどこにいるかわかんないから危なっかしいし〜。」







「それは敦、君がでかいだけだよ…。」






「ん〜?そう?」






涼太の言葉に少し喜ぶ私だが、敦の言葉は聞き捨てならないぞ…!
確かに前の私は一般的には小さかったかもしれないが!見えないほどではないだろう!
そうだよね!と同意を求めるために座っているメンバーの顔をひとりひとりみるも、皆様に目をそらされてしまう。







「いや…あれは小さすぎなのだよ奈々…。」






「僕でも…前の奈々さんは小柄だったと思います…。」






「…実はまっすぐ見てると私の視界にも入らないんだよね…。」








激しく私は傷ついた。








「お、落ち込まないでって奈々!ねっ!大ちゃん!前の奈々可愛かったよね!」






さつきがすかさずうなだれた私の頭を撫でてくれるが、そのあとの言葉はどうなのだろうか。
というかそういえばさっき1on1をしている時に大輝普通に話しかけてきてくれたけど、この日以前の3日間のあの微妙な空気はなんだったの!?
少し気になって顔をあげるが、大輝は黙々とご飯を食べていて「そうだなー。」なんて軽く流してしまった。
やはり彼はもう私のことをなんとも思っていないのだろうか。
そう考えると、やはり気分は沈むもので。
その場の空気が微妙なものになってどうしよう、と思った瞬間に体育館の扉が開いた。
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