ブルーすかい。
□十面相…?
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「奈々、おはよう。」
「奈々、次は体育だろう?一緒に行かないか?」
「奈々、お昼、一緒に行こう。」
昨日、あんなことがあってから。
「奈々!今日もミーティング室で話し合いだ、行くぞ。」
赤司くんがずっとくっついてきます。
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「な…奈々…な、何があったの…?」
「お願いださつき…何も聞かないでくれ…!」
昨日の夜。
『好きだ。』
『でも返事はまだいらないよ、ゆっくり考えてくれればいい。』
『奈々が大輝のことを好きなのは知っているよ、僕に分からないことがあるわけがないだろう?』
『だから焦る必要はない、ゆっくりと僕のことを好きになっていってくれればいいんだ。』
「ああああああああああああああああああ!」
「だ、だから奈々…そんなに悩んでるんなら私にも…。」
「だ、だめ、これはなんだか言ってはいけない気がするんだ…!ごめんよさつき…!」
なんかこれをさつきにいったらめんどくさくなりそうだ…とは流石に言えない。
ちらりとさつきを横目で見る。
彼女はペラペラとこのあたりのお店が事細かに乗っている地図とにらめっこしながら、「まったくー。」とあまり起こっていないご様子。
「昨日から大ちゃんも様子おかしいし…。」
そこでハッとした。そういえば昨日彼女は何か気がついているご様子だったではないか!
起点のきく彼女であれば何か大輝から聞いているかもしれない!
ちなみに一応言っておくのだが、いまこのミーティング室には私とさつき、そして赤司くんと真ちゃんと黒子くんしかいない。
ほかは多分サボりだのクラスの準備だのなんだので捕まっているのだろう。
(大輝は…)
サボりだろうなぁ…とため息をつく。
そこでさつきは誰にも聞こえないようにこっそりと私に耳打ちをするようにこういった。
「ねぇ、奈々昨日大ちゃんと何かあった?」
ドキィッとほかの人にも聞こえそうなほど胸が一段と高く波打つ。
こ、これくらいなら言ってもいいだろう…。
そして私は赤司くんたちの方をチラリと見てこちらを気にしていないことを確認してからさつきとこそこそと昨日のできごとを話し始めた。