ブルーすかい。

□練習試合
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「そ、それにしても今日だったとは…。」





「何か問題でもあるのか松木。」





「い、いえ特にはございませんです…。」






あのあと、二人にはとにかく謝り、今後このようなことがないようにと誓った。
い、いやあの時はなんていうかもう頭が働いていなかったというか…。
とりあえず、今朝赤司くんとさつきが言っていた練習試合とやらは実は今日の放課後だったらしく、今現在私は真ちゃんとその他の部員と一緒にバスで移動中です。
ちなみにバスは学校のバスだよ、学校からバスを出してもらってるんだよさすがバスケ部だね!

そして何故か私が真ちゃんのとなりに座っているわけなんだけど…。





「真ちゃーん…。」





「な、なんなのだよその呼び方は!?」





これまた楽しい。
試しに真ちゃんって呼んでみたらすごく嫌な顔するの。
彼以外とイジリがいあるかもしれない。
というか高校に進学したら君は高尾和成くんという可愛い子にいじられまくるんだよ…うふふ楽しみだなぁ。
私が真ちゃんと読んでしまったことですっかりへそを曲げてしまったのか、彼は窓の外をじっと睨んでいた。
あらら、これはあとで謝らねば。
そうこうしているうちにバスは目的地である中学校へと到着する。
マネージャーである私はとりあえず、バスを一番最初に降りて相手の監督さんに挨拶をする。
私!マネージャーですから!
とりあえず、体育館に入りアップだけ済ませようと選手たちを体育館内へ入れる。
そしてついでに相手の子達がどのような子達なのか見てみようとメンバー表を確認すると…。






「お。」






そこにあったのは。


その時足元にボールが転がってきた。
拾い上げて転がってきた先を見てみると、ひとり誰かがこちらへ走り寄ってくる。




「わりーわりー、ありがとな!」





キリッとつり上がった目に、不敵な笑み。






「てかきみ可愛いねー!なになに、帝光のマネージャーさん?」





ニヤニヤと笑いかけてくるそれは別に不快でもなく逆に爽やかな感じで。





「じゃあ今日はよろしくね!」





走り去っていく人懐っこい笑顔にやっぱりと確信した。





「高尾くんがいる…!」





今日の相手チームは少々厄介なことになりそうだ。
なんたってあのホークアイの高尾和成がいるのだから!






*************






「松木、今日はどうするのだよ。」






「えっと、赤司くんからは危なくなったらでろって言われたんだけど…。」






危なくなった時に私なんか出てもいいのかな…?なんて不安げな顔をしていたからかわからないけど、不意に頭の上に乗せられる大きな手。
誰かとその腕の先を見てみると、それは意外にも真ちゃんだった。





「そんな不安な顔をするな。
お前はいつも人事を尽くしているのだよ。
あとはおは朝のラッキーアイテムを常備するとなおいい。」




そんな彼の右手には招き猫の置物が置かれていた。
えっとなんだっけ、ニャン…ニャン太郎…?






「そういえば今日のかに座の運勢はどうだったの?」





彼がおは朝信者なのは別に黒バスの知識がなくとも見ていればわかること。
相手チームの子は彼が緑間真太郎としって見ているのかそれとも変なモン持ってる奴いるなぁと思ってみているのか…。
そのあたりは微妙なところだか、彼はフッと笑うとさも当然だというように満足そうに口を開く。





「一位、だ。しかもラッキーアイテムの招き猫まで持って補正は完璧なのだよ。
俺のシュートはおちん。」





そんな彼の言葉と同時に試合はスタートした。
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