鴉が鳴いたら帰りましょ

□寒鴉の密会
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「・・・・・仁、来てるんでしょう?」
四季は凍月を切り取った窓に問いかける。
凍月に照らし出された裸木達は、まるでこの世のものでないようだ。空恐ろしい程、美しい。この窓は四季のお気に入りだ。
「ああ。久しぶりだな。」
窓は静かに応えた。
窓からは仁と呼ばれた人物の姿を捉えることはできないが、その声は正しく、仁のものだという確信が四季にはある。

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