捧げ物・頂き物
□家族の絆、血の繋がり
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「なぁ、何してんだ?」
俺は道端から、川原にいる人物に話し掛けた。
それで相手もこちらに気づき、振り向いた。
「あ、ロイ!ロイこそこんなとこで何やってんのさ?」
「俺はリンクん家行く途中なんだが」
「ふぅん、リンクに会いに行くんだね」
「ああ」
肯定しながら、俺も川原へ降りていく。
「何か話しが逸れてるんだが?カービィは何で居るんだよ」
「うちはここで休んでた。っていうか涼んでた」
「もう涼む様な季節じゃないだろ」
俺が突っ込むと、カービィの表情が一瞬歪んだ気がした。
そしてカービィは俺から視線を逸らし、川のほうを向いた。
「やっぱロイは鋭いねぇ。リンクから聞いてはいたけど」
「?何か、隠し事でもあるのか?」
「ホント鋭いねぇ!ははは、ロイには隠し事できないかもしんない」
「何が言いたいんだ?」
「ロイには話したよね。うちはある時より前のことを憶えてないって」
「…ああ」
「だからたまにネスのことが羨ましくなることがあってさぁ、リンクとかコリンクにも心配されて支えられて。血の繋がった家族だけの絆みたいな?」
カービィはケラケラと笑いながら話していた。
だが、やはり何処か悲しそうだった。
「兄貴ぃ、カービィまだ帰ってこねぇの?」
家ではネスが椅子の上でだらけていた。
「そのうち帰って来るだろ」
「腹減ったぁ〜」
ネスがさらにだらける。
「それよりロイ、遅いな。そろそろ来るころだと思うんだが」
リンクはそのネスの近くで家に呼んだものの、まだ来ない友の事を心配していた。
「そやったらカービィとロイ、探してこよか?」
「…ああ、行ってくれるか?」
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