スマブラ

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屋敷のテラス。ここは屋敷の者なら誰でも出入り自由だ。
そこに一人立って、庭を見つめる者が居た。

「Hello!ゲムヲ」

ゲムヲは後ろから声をかけられて振り返った。

「ソニックサンデシタカ。何カ用デモ?」

「え、え〜と。別に用があるわけじゃないけど…」

特に何か用があったわけでもなかったためソニックは返答に困った。
言葉を詰まらせるソニックを見てゲムヲは小さく笑った。とは言ってもそれはソニックには解らなかったが。

「ソニックサンハコノ世界ガ好キデスカ?」

「Why?何だよ急に?」

ゲムヲの突然の質問にきょとんとするソニック。

「イエ、ソニックサンハ違ウ世界カラ来タト聞イテイタノデ少シ気ニナッタンデスヨ。此方ノ世界ト彼方ノ世界ノドチラノ方ガ好キナノカガ」

「あ〜、そういうことか」

「彼方ニモ沢山ノ仲間ガ居ルノデショウ?」

ゲムヲの質問の意図が解るとソニックはニッと笑った。

「Hey!そんなの愚問だぜ。決まってるだろ?どっちも選べないくらい好きだし大切だぜ」

今度はゲムヲがきょとんとする番だった。

「ドッチモ、デスカ?マサカソウ返サレルトハ。デモ何故デスカ?」

「best friend.…俺にとってもとの世界の仲間も大切だけど、ここの仲間だって大切な親友だからな」

「…親友。ソウデスヨネ。スマッシュブラザーズノ仲間ハ皆親友ト呼ブニ相応シイデスカラ」

「だろ?」

今度は二人共が笑った。結局は二人共同じ意見なのだ。


「そうだ、ゲムヲは二次元空間ってところから来たんだろ?」

ミュウツーから聞いたんだ。とソニックは付け足した。

「ハイ、彼処ハ白ト黒ノ二色シカ無イ場所デシタ」

「What?二色しか無いのか?」

「ソウデスヨ。確カマスターサントクレイジーサンガコノ世界デ一番始メニ創ッタ場所ダト言ッテマシタ」

「It's very old!だから色が少ないってことか」

「恐ラクハ」

ゲムヲの住んでいた場所には無かったものが此所には沢山ある。色もその一つだ。
ふとゲムヲは空を見上げた。

「ゲムヲは空が好きなのか?」

「好キデスヨ。空ハ色々ナ姿ヲ見セテクレマスカラ」

色んな天気に変わる度、色んな時間に変わる度、空は色々な色に変わる。空は色々な模様を見せてくれる。

「ファルコサン程デハナイデスケドネ」

「あいつは空に恋してるみたいなもんだからな」

「フォックス!」

フォックスがやって来て話に交ざった。

「よっ、珍しい組み合わせだな」

フォックスの言葉に今まで普通に話していた二人は顔を見合わせる。

「ソウイエバソニックサントハアマリ話サナイデスカラネ」

「確かにあんまりない組み合わせかもな」

「二人で何の話をしてたんだ?」

「大シタ話ジャナイデスヨ」

「It doesn't say.何でもないさ」

二人はにっこりと笑った。普段とは違ったゲムヲの笑顔にフォックスは少し驚く。

「おーい、ゲムヲ! 悪ぃがちょっとこっち来てくれ!」

奥からゲムヲを呼ぶ声がする。

「呼バレテルミタイナノデ行キマスネ」

「ああ!あ、そうだ、ゲムヲ!今度一緒に街に行かないか?」

「良イデスヨ!」

ゲムヲは彼独特の電子音を鳴らしながら去って行った。





end.






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