《甜!!》〜狼部屋
□狼がキタ━━!!
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―――検事局 副局長室
「ねぇ御剣、お菓子食べたい」
「ム……オヤツは3時と決まっておるので、あと1時間我慢し賜え、成歩堂………」
「………(スポッ)御剣、おやつ食べたい」
「ヌヌ!お……おおオヤツは……3時…な―――」
「おやつ食べたいよぅ………(プイナル秘技:キックオフ返し)」
「――のだと言いたい所であるのだがまるでメイスンシステムの如く目の前に私が知る『よいこ』の成歩堂が戻って来たと成ればこれ則ち親御魂溢れんばかりの上昇故に今日のオヤツは君の好物であるBIGプッチンプリンを越えたMEGAプッチンプリンを用意してあるのだよ成歩堂……」
「やったー!カラメルがいっぱいだーー!!」
「フ……そのカラメル部分以下を結局は残すという過去に学び、7年越しの本日はフレッシュな生クリームも用意してあるのだよ」
「クッ……コネコちゃんが既にソイツを先に嘗め尽くしているなんざ知らねェボウヤ、嫌いじゃないぜ……」
「あい!トロ〜リの部分だけ先に食べるんです、ゴドーさん!!」
「ヌヌ!!あくまでも自然体を装いまたもや湧いたな神ノ木 荘龍ッッ!!成歩堂が幼児還りしたとなればそのようなアレには………」
「やあ!オオカミがキタよーー!!」
「いらねぇ場面でナニ勝手に名前翻訳してんだバカヤロウ!ピンインで、ロンだっつってんだろが!!!!」
「ほーふぁみ??」
「クッ…ジジイのホラなんざほっときな、まるほどう……」
「………触れさせぬのであり、ましてやオオカミがきたなぞと嘘をつき結局少年はオオカミ食べられてしまいましたというイソップ的なアレの如―――ム?オオカミが来たとは一体何処から」
「ン!騒ぎの大概はいっつもボクから〜!」
「きょ…局長―――ッ!!!」
「覇ッ!相変わらず礼儀正しいなァ、アンタ―――で、コイツはお約束の名刺だ」
「ム…これは御丁寧にいたみいる―――ヌヌ!!何故ここに狼 士龍がッッ!!!」
「あァ……相変わらずとは随分と聞き捨てならねぇなァ……」
「そして狼子曰く、『河豚は食いたし命は惜しし……』コイツはつまらねぇモンだが」
「……クッ!珈琲マムシ酒……中々張り込んだな、アンタ……」
「人の驚愕を実にアッサリと無視しないで頂きたいッッッ!!!」
「応!7年経っても眉間にヒビ入れは変わらねぇな」
「7年前も説明したがこれはヒビではなく皺だ、狼 士龍……ム!成歩堂の口周りのクリームを拭わねば……!!」
「む〜〜〜」
「ぐおッ……!!ま……まさかアンタ――――」
「話しならばこれが済んでからにしてくれ賜え……口周りが荒れ易いのだ」
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