novel -short-
□鋼の錬金術師 -秘密のありがとう-
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急に不安になって辺りを見回すが、見ている人は誰もいなかった。
よかった、個室で。
こんな恥ずかしいの、見られてたまるか。・・何より、大佐自身に。
ドールは優しく微笑むと、最期に大佐の髪をくしゃっ、とかき乱してまた眠りについた。
ドールが寝てから、三分後。
「・・・」
大佐が頬を少しだけ赤らめて、顔を上げた。
「馬鹿者、私は起きているぞ・・・」
ちょっと心配でついていただけだ。
サラサラそうだったから、ドールの髪に少しだけ触れただけだった。
するとドールが「んー・・」と言いながら起きそうだったので、慌てて寝たふりをした。
「・・まあ、少しおいしかったな。次来たときも、寝たふりをする事にするか」
ロイはそれだけ言うと、ドールの頭を撫で、部屋を後にした。
-END-